極真
11.3 極真会館(松井派)第34回オープントーナメント全日本選手権 数見復活!


国際空手道連盟極真会館(松井派)主催の第34回オープントーナメント全日本空手道選手権が11月3日、東京都体育館にて開催された。今大会は現在の国内No.1は誰かということ以外に来年11月に開催予定の全世界大会への日本代表を決めるという重要な意味をも持つ。全国から集まった選び抜かれた128選手の頂点を2日間で決めるという格闘技界でも他に類を見ない程の過酷なトーナメント。

大本命は数見肇。数見は1992年の第24回全日本で準優勝したのを皮切りに第25回全日本で初優勝、第26回全日本準優勝、第6回全世界で準優勝、第28回全日本で二度目の優勝、第29回全日本を連覇し三度目の優勝、第30回全日本をも連覇し四度目の優勝、第7回全世界では決勝でフィリョに敗れ極真初の王座海外流出を許し準決勝に終わるが、2年のブランクを経て2001年全世界ウエイト制大会で復帰し、重量級で優勝。極真史上これほどまでに安定した強さを誇った王者は他にはいない。ケガやスランプに泣き2年間のブランクがあるものの、「百人組手」という極真の荒行も負けなしで完遂し、10年近くもこの層の厚い極真のトップを取りつづけるというのは脅威的だ。

対抗は木山仁。木山は1997年の全世界ウエイト制大会の中量級でいきなり優勝。第30回全日本では3位、第31回全日本で初優勝、2001年全世界ウエイト制で数見が重量級を制したが木山は中量級から軽重量級にクラスを上げて優勝、第32回全日本で優勝し2連覇した。数見が休場していた大会とはいえ、鹿児島支部という地方で鍛錬し全日本を連覇したその努力と才能に目を見張る。

大会前の大方の予想通り、決勝には数見と木山が上がってきた。大本命と対抗とは言え、何が起こるかわからない真剣勝負の過酷なトーナメントを勝ち上がってきた両者の実力はずば抜けていると言えよう。結果は再延長の末、僅差の3−0判定で数見が木山を下し、4年ぶりの5度目の全日本王座に返り咲いた。実は数見は腰の持病の状態もひどく、脛にもヒビが入っているような満身創痍の状態で全7試合を戦って、そして勝利を収めた。数見が大会休場中に精神的に一段と成長していた証である。

数見、木山、そして“第二の数見”とも言われていて今大会3位になった田中健太郎に来年の全世界大会での王座奪還を期待してやまない。



決勝戦 本戦3分 延長2分
千葉中央支部所属 参段 30歳
180cm 103kg
再延長終了時 鹿児島支部所属 参段 28歳
176cm 92kg
数見 肇 判定

3-0
木山 仁



三位決定戦 本戦3分 延長2分
横浜港南支部所属 弐段 21歳
180cm 85kg
本戦終了時 大阪南支部所属 初段 26歳
180cm 100kg
田中 健太郎 判定

5−0
徳田 忠邦



11.2/3 極真会館(松井派) 第34回全日本選手権大会入賞者及び受賞者
優 勝数見 肇千葉中央支部
準優勝木山 仁鹿児島支部
三 位田中 健太郎横浜港南支部
四 位徳田 忠邦大阪南支部
五 位住谷 統兵庫支部
六 位入澤 群総本部
七 位市村 直樹城西下北沢支部
八 位洪 太星横浜港南支部
敢闘賞徳田 忠邦大阪南支部
技能賞木山 仁鹿児島支部
新人賞洪 太星横浜港南支部
試割賞住谷 統兵庫支部